ランボー 最後の戦場 (監督・脚本・出演:シルベスター・スタローン 2008年アメリカ映画)

■帰ってきたランボー者(ベタ過ぎ)

あのランボーが帰ってきたんだよ!ええとシリーズ3作目だっけ?え、4作目なの?このシリーズちゃんと観てねえからわかんねえや!だいたい昔はスタローン派かシュワ派かという派閥があって(どこにだよ)、オレは断然シュワ派だったからスタローンの映画なんてまともに観てねーんだよ!スタローンってウェットだったから嫌いだったんだ!その点シュワはロボットだからな!機械で出来た体なんだよ!ああオレも機械の体が欲しい!そして寝ないで日記書きまくったり寝ないでゲームしまくったりするんだ!でも絶対寝ないで仕事はしないんだね!なぜってフモさんは仕事が大嫌いだからだよ!でも今はスタローンでもシュワでもどっちでもいいや!

映画はミャンマーの窮状を訴える為、冒頭からモロマジ死体写真が大連発だ!うおおッ!千切れてるう!腐ってるう!穴の中でてんこ盛りになってるうう!下手なホラー映画よりもキモイぞ!グロイぞ!そして映画本編もこれと負けず劣らずの大スプラッタ大会だ!なんもここまで力入れてくれって言ってないけどとにかく凄いぞ!いやあ、ここまで人体の破壊の様子を克明微細に再現してくれた映画がかつてあっただろうか!?いやない(反語)!DVDが出たら「人体炸裂の様子を精密に描写したCG製作画面」とかいう特典映像が入ってそうだな!ってか入れてくれ!一昼夜かけてリピートしまくったるわ(しないって)!どうやら今回監督・脚本・出演を務めたシルベスターさんはやる気満々のようだ!久々のランボーシリーズだったからテコ入れが必要だったのかな!?「おし、今回のテーマは死体。いっぱいやっちゃって」と企画会議で葉巻ふかしながら宣言するシルベスターさんの姿が目に浮かぶようだ!ってかそれミャンマー関係ねーじゃんかよ!

ランボーはご機嫌ななめ

という訳で映画が始まるわけだが、なんだか東南アジアのひなびた田舎町で蛇取ったり魚取ったりして生活しているランボーたんだ!前作憶えてないので何でこんなところでくすぶってるのかオレは知らん!しかし「くすぶる」「すねる」「やさぐれる」「鬱屈する」がランボーシリーズのテーマであるということはよくわかったぞ!ランボーは巨大なルサンチ映画なんだ!そして最後は暴発、大殺戮、というわけなんだね!ってかそれ、やってることは学校で銃乱射して級友皆殺しにするアメリカのコーコーセーと、あんまし変わんねーじゃんかよランボー!?だいたい「仲間のため」とか「国家のため」とか「理解者のため」とかこれまで散々理由をつけて暴発してきたランボーたんだが、結局オメーは「○○のため」ばっかり言ってるから鬱屈すんだよ!なんで自分の人生生きられないんだよランボー!?そうか、ランボーたんは自分の人生を生きられない人たちの悲しい代弁者だったんだね…。

さあいよいよ今回の物語のきっかけとなったボランティア団体御一行さまの到着だ!「ミャンマーに行く足がないんですう。だから船出してください〜」って、お前ら来る前に交通機関ぐらい調べとけよ!マヌケなバックパッカーよお前ら!で、最初はしぶりまくるランボーたんだが、ボランティア団体御一行さまにいたパツキン女のビボーにやられてついつい船出しちゃうランボーたんだ!ケッ、なんだいなんだいオメー単なるスケベじゃねーかよ!ルサンチはどうしたルサンチは!?しかもこのボランティア団体御一行さまって、もう分かりやすいぐらい死亡フラグ立ちまくってんのな!「あー、死ぬねー。やられるねー。男は皆殺しで女は犯されて、物干し竿にハラワタが干されるねー」と観客誰もが期待でムンムンする劇場だ!まーったく、ランボー観に来る客ってエゲツない連中ばっかだよ!ってかオレも含まれるがな!

そんなこんなで村にボランティア団体御一行さまを送り届けるランボーたんだが、ええっと、なんで「帰りはどうすんだ?」て訊かない?往路さえない場所に運んでいったら普通復路のこと気にすんだろ?ホッポラかしかよランボー!?そんなことも全部忘れて自分の村に帰って鍛冶屋の真似事かよ?「うーんよくできた」って、お前戦争やりすぎてクルクルパーになっちまったのかよ?いや、実はランボーたんはこの後の展開をすっかり予想していたんだね!「ウシシ、久々に暴れられるかも?」とかね。そしてお約束のようにボランティア団体御一行さまの着いた村はミャンマー軍の焼き討ちに遭い、血飛沫と人体破壊のフェスティボー・アンド・カーニボー状態だ!しかし、ミャンマー軍ってなんで殺してばっかりいんの?単なる山賊じゃんこれ?で、夜になると掘っ立て小屋みたいなキャンプで、さらって来た女にポールダンス踊らせてゲラゲラ笑って喜んでるけど、これ単なるアホじゃん?

■本日開催ハンバーグ祭り!

とまあ、いろいろあって重い腰を上げ、傭兵達と救助に行くことになったランボーたんだが、この映画の中で一番リアルで言ってることもまともだったのがこの傭兵達だったね。変なルサンチなくて「だってこれでメシ食ってるし」って、仕事は仕事かもしれないけど、やっぱり真っ当なんだよ。できるならこいつらのキャラ分けをもうちょっと描いて欲しかったような気がするけど、そうするとランボーたんの影が薄くなっちゃうから、監督・脚本・出演のシルベスターさんは決してそういうことはしないんだね!だってルサンチについての映画なんだから、まともだのリアルだのなんてどうでもいいんだよッ!「ああ…今日もまた人を殺してしまった…」と最後の最後に自己憐憫&自己陶酔するのがこの映画の目的なんだからなッ!

そして始まる復讐の大殺戮!うわはははは!あんまり凄くて途中でゲラゲラ笑っちまったよ!いやー殺しまくっとるわ!やってやってやりまくりだわ!画面いっぱいにグジャドロだわ!もうミャンマー兵がボロキレのように肉片飛び散らかしながらくたばっていってくださりますわ!ミンチですよミンチ!やったーおかあさん今夜はハンバーグだね!このエグさグロさエゲツなさは観ていて思考停止しますね!もはや快感といってもいいぐらいですよ!アメリカの覇権だの軍国主義だのミャンマー軍事政権の非道だの、この映画はそんなもんと全くカンケーねーんだよ!これはただぶっ殺しまくることに血道をあげた映画だったんだ!ぶっ殺す理由とぶっ殺される理由、あとはゼーンブその説明だ!ただただ殺戮の陶酔を味わう為のアクション映画、それがこの『ランボー 最後の戦場』だったんだよ!う〜ん、ひょっとしてコレ、おバカ映画…?

という訳で実に面白かった!続編もあるらしいが、楽しみにしてますぜ、シルベスターさん!

■The new Rambo Trailer