多重人格探偵サイコ(12) 田島昭宇/大塚英志

このコミックも大型船にジェット機が突っ込む7巻目あたりまでは面白かったんだが、ここで終わらせておけばよかったのものを連載コミックの悲しさか無理無理に引っ張りすぎて、この12巻ではもう何がなんだかさっぱり訳が分からない。そもそも「多重人格」だの「猟奇殺人」だの「国際秘密結社の陰謀」だの、連載当初は旬であったのだろうが今やすっかり古臭くなってしまったテーマで続けていることが苦しいんだよな。ここ数巻でのテーマはロックミュージックに埋め込まれたサブリミナルメッセージ殺人とか、あああ、もういいよそういうのは。ただ絵だけは抜群に上手いんだよなあ。