妻の死の価値 (監督:ロブ・シュミット)


ある夫婦が深夜のドライブで事故を起こし、夫は生命を取り留めたものの、同乗した妻は全身に大火傷を負い、二目と見られぬ姿と化したまま瀕死の重体となっていた。夫は妻の安楽死を望んだが、その夜から醜く焼け爛れた妻の生霊が夫に取り憑き始めた…。監督は『クライモリ』の人。最初はサスペンス風の幽霊話なのか?と思って観て行くと「しつこい妻の性格」「夫の浮気相手の女」「妻の保険金問題」などが絡んできて、物語はどんどんえげつない方向へと流れていくんですね。それとそこそこ善人に描かれていた夫がクライマックス、狂気に取りつかれたスプラッタ野郎へと豹変する様がいい。冒頭は抑え気味だった演出が最後はグヂャドロに乱調する変態振りがユニークでした。しかし炭化した皮膚をこそげ落とす火傷手術の場面はマジグロかった…。