オレ・シネマ・オールタイム・ベストテン


ワッシュさん(id:washburn1975:20071203)の所で『映画オールタイムベストテン』というのをやっていたからオレもやってみたよ。早速結果を。

  1. 地球に落ちてきた男
    (1976英、ニコラス・ローグ監督、デイヴィッド・ボウイ 、キャンディ・クラーク 主演)
  2. ブレードランナー
    (1982米、リドリー・スコット監督、ハリソン・フォードショーン・ヤング主演)
  3. タクシードライバー
    (1976米、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロジョディ・フォスター主演)
  4. ビデオドローム
    (1983加、デヴィッド・クローネンバーグ監督、ジェームズ・ウッズ、 デボラ・ハリー主演 )
  5. マッドマックス2
    (1981豪、ジョージ・ミラー監督、メル・ギブソン主演)
  6. ファイトクラブ
    (1999米、デイヴィッド・フィンチャー監督、エオドワード・ノートンブラッド・ピット主演)
  7. 遊星からの物体X
    (1982米、ジョン・カーペンター監督、カート・ラッセル主演)
  8. ファントム・オブ・パラダイス
    (1974米、ブライアン・デ・パルマ監督、ポール・ウィリアムズ、ウィリアム・フィンレイ主演)
  9. パルプ・フィクション
    (1994米、クエンティン・タランティーノ監督、ジョン・トラヴォルタユマ・サーマン主演)
  10. 新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを、君に
    (1997東映、監督:庵野秀明

圏外(順位なし)
・ゾンビ ・惑星ソラリス ・エイリアン ・ターミネーター2 ・プレデター2 ・インディペンデンス・デイ ・スターシップ・トゥルーパーズ ・ツインピークス(TVシリーズ全話) ・ブルー・ベルベット ・イレイザーヘッド ・裸のランチ ・悪魔とダニエル・ウィンストン ・ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ 

ざっと作品を紹介してみると:
1位『地球に落ちてきた男』は多分知ってる人誰もいないだろうなあ。ロック・アーチストのデイヴィッド・ボウイ主演のSF映画なんですが、こんなに淋しく孤独な映画をオレは今でも観た事がない。若かりし頃はこの映画が自分の心象風景にさえなっていた。多分この映画はオレに一生付いて回るような気がする。この辺でレビューしているので、どんな映画か知りたい方は読んでみてください。
2位『ブレードランナーは言わずもがなでしょう。公開当時既にバリバリのディック・ファンだったオレはSF好きの友人と公開初日に劇場で観ました。映画が終わりエンドロールで「Philip.K.Dick」の名前が出た時、オレと友人二人、スクリーンに向けて拍手を捧げました。『ブレードランナー』の公開寸前に原作者のディックは亡くなっており、その追悼の意味もありました。
3位『タクシー・ドライバー』も10代の頃に観て衝撃を受けた作品ですが、青春の暴発を描いたこの映画は今の年齢になってから観ると共感できる所は少ないかもしれない。でも当時は映画それ自体に憑依されてしまったかのように思い入れの強い映画でしたね。以前は文句なしにオレのベストワンの映画でしたね。この辺でレビューしてますのでよろしかったらどうぞ。
4位『ビデオドロームはその頃特にホラー映画が好きでもなかったオレのホラー映画観をひっくり返した恐るべき映画でした。オカルトやスラッシャーとは全然別な、「観念が現実を侵食してゆく」という物語はまさに悪夢的であり、観ている者の現実さえ不確かにさせてしまう凄まじい寓意がありました。この辺でレビューを。
5位『マッドマックス2、このスピード感を超えられる映画はCG全盛の今でさえも作られていないのではないか。世界が滅亡した近未来、極悪非道の暴走集団とニヒリズム溢れる主人公との死を賭したカーチェイス!そしてあの情感溢れるラスト!!カッコイイ映画とはこういう映画のことを言うんだよッ!この辺でレビューしてます。
6位『ファイトクラブ。倫理も道徳もクソ食らえ。ただひたすら暴力を肯定しその恍惚にのみ価値を見出すというアナーキーさ、そしてそれをあっけらかんと小気味よく描いてしまうセンスの良さ。この映画から世界の価値観が変わったという気がした。
7位『遊星からの物体X』。もうね。この映画はグヂャグヂャドロドロのクリーチャー造型が何しろ凄いのよ。あまりにも凄すぎて映画観ている時は口半開きだったもの。主人公も南極という舞台もサスペンスも音楽もみんなよかったね。
8位『ファントム・オブ・パラダイス。「オペラ座の怪人」をロック・ミュージカルでやったらこうなる、みたいな物語なんですが、なにしろ妙で癖があって変な映画なんだけれど、使われる曲がストレートに美しい!バッタモン臭い怪しさの中に楽しさや悲しさが詰まっているという、デパルマ絶妙の演出が光る1作です。
9位『パルプ・フィクション何が好きってユマ・サーマンとトラボルタの踊るシーンが一番好き。ユマ姐さんの麗しいお姿だけでメシ3杯は行けるわ!あと地下室のラバーフェチ変態とか犯されてるヤクザのドンとか笑ったなあ。イカス映画でした。
10位『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを、君に。最後はコレですか!?「まごころを、君に」篇はどうでもいいんですが「Air」篇の情け容赦ない虐殺振りに陶然としました。

「オールタイム」とは言いながらやっぱり10代20代で観た映画がメインになっちゃうもんだね。当時物凄く思い入れがあったけれども今では特にシンパシーを感じないなんていうのもあるし。これは音楽や読書なんかでもいっしょかもしれない。10代20代の頃好きで今でもよく聴く音楽やまた読み返してみたい本とかあんまりないもの。結局、こういうのって「どういうセーシュン時代を過ごしていたか」という話なんだろうね。
それにしてもラインナップ見ると特に圏外のあたりにベタなSF映画が多いですねえ。『ターミネーター2』とか『プレデター2』とか『インディペンデンス・デイ』みたいなしょーもないSF映画が大好きなんですよ。今はなんだかホラー映画マニアのような振りしてますが、やはりSFのヴィジュアルを映画で観るのが一番の快楽なんですねえオレは。

あとルーカスもスピルバーグもコッポラもキューブリックも無いが、あれは個々の映画というよりは監督というジャンルで好きって事になるんだろうなあ。ある種あんまり凄い監督というのは、王道過ぎて「オレがわざわざベストテンに入れる必要もあんめえ」と思っちゃうんだよな。だから個人的な思い入れ、ってことになるとどうしてもB級な作品やクセのある作品ってことにになっちゃうんだろうね。