寝言と会話

《情熱シャーベット》のローラさんという方が彼氏の寝言と会話成功したらしい。

そういえば、つねづね寝言と会話出来ないか、と鴻野くんの横で寝るたび機会をうかがっていたら、きゅうにもにょもにょ言い出した睡眠中の鴻野くんがはっきり、
「ローラも行く?」
すかさず、
「どこに?」
「わかんない」
会話に成功!たぶん「わかんない」のときは、「ローラも行く?」のときよりは覚醒に近い状態だったろうと思われるけども、まあ完全に寝てたので翌朝の鴻野くんの記憶には全く無かった。

実に可愛らしい記事である。若さだなあ、と思う。女子だよなあ、と思う。その点オレのような介護とか年金とか四十肩とか加齢臭とかいう言葉の似合うナイスでお茶目なクソジジイがもしも会話するとしたら霊ぐらいなもんであろうか。しかし霊なんぞと会話したら

そういえば、つねづね霊と会話出来ないか、と夜の暗闇の中で寝るたび機会をうかがっていたら、きゅうにもにょもにょと動き出した黒い影がはっきり、
「FUMOも行くか?」
すかさず、
「どこに?」
「あの世だよ…」
会話に成功!たぶん「あの世だよ…」のときは、「FUMOも行くか?」のときよりは霊界に近い状態だったろうと思われるけども、まあ完全に寝てたので翌朝には部屋に恐怖新聞が届けられていた。

などということになってしまい、可愛らしいどころか恐ろしいお話となってしまうんである。ホラーである。恐怖である。怪談である。こうして歳を経るごとに段々と死者の国に近づいていっているオレなのであった。