ロスト・プラネット エクストリーム・コンディション(Xbox360)

ロスト プラネット ~エクストリーム コンディション~

ロスト プラネット ~エクストリーム コンディション~

極寒の惑星に入植した人類と原住生物たちとの戦いを描く三人称視点アクションゲーム。原住生物というのが巨大な昆虫で、イメージとしては雪原を舞台にした映画『スターシップ・トゥルーパー』といったところか?主人公は白兵戦での戦いもあるが、《バイタル・スーツ》と呼ばれるパワードスーツ状の戦闘マシーンに乗り込んでの戦いも多い。しかしこのバイタル・スーツ、小型のせいかすぐ壊れ、万能・強力と言うほどでもない。ボスキャラ戦では3回乗り換える羽目になった。システムで面白いのは《サーマルエナジー(T-ENG)》と呼ばれる物体の存在で、主に原住生物を倒す事で得られるが、舞台が寒い場所だからなのか時間経過と共に消費されて行き、ゼロになるとバイタル・スーツも操作できないしLIFEゲージも減少し、大概はゲームオーバーとなってしまう。ゲームはこのT-ENGを出来るだけ消費しないように迅速に進行せねばならず、さらに減少してきた場合はT-ENGを確保する為に戦わねばならなくなってくる。この辺の緊張感とバランスが独特である。さらに主人公は《アンカー》と呼ばれるワイヤーで移動をすることが可能で、これを利用して高い場所や離れた所へ移動するパズル的な要素も加味されている。敵の原住生物はこれ見よがしに赤く光る弱点を持っており、これに上手く銃弾を当てるのが楽しい。それと、ボスキャラの馬鹿でかさは実に破格と言って良い。
そしてなによりセーブポイントがシビア!なにしろミッションクリアしなければセーブされない。一応コンティニュー・ポイントがある為、ボスキャラ戦などは負けてもすぐ再挑戦は出来るが、電源を切れば消えてしまう為セーブしておいてまた明日、ということは出来ない。そのせいでヌルゲーマーのオレは最初のミッションで早くも挫折しそうになった。大体1ミッション20分〜40分ぐらいの目安で製作されているようだが、40分やり続けて終わらないとさすがに萎える。オレのような年寄りはそうそう長々とゲームに集中できないからである。まあこれは老人ゲーマーであるオレの問題で、ゲーム自体は良く出来ていると思う。ミッションの合間に挿入される精緻なムービーは謎めいたストーリーが展開され、物語への興味を高めてゆく。キャラたちも個性的で魅力的なモデリングをされており、やはりこの辺は次世代機ならではの美麗さを誇っているだろう。ひとつ難を挙げるとこれはネットでも騒がれているがゲーム中に挿入される通信内容のキャプションが小さすぎて読める代物ではない。オレの29インチのTVモニターでも見えないんだから(まあハイデフじゃないけど)それ以下だとなおさらだろう。
戦闘の舞台は雪原だけではなく、捨て置かれ雪の中に沈む廃墟と化した町並み、原住生物が住み着く薄気味悪い洞窟など多様だ。SF的な世界観は上手に演出されており、魅力あるゲームに仕上がっていると思う。ただなにしろ腕がヌルくて…(涙)。