その名はミッドナイト


『ミッドナイト念仏』である。深夜の念仏である。そんなことは判っているが何も”ミッドナイト”と付けなくともよさそうなものではないか。
カタカナを使えばなんでも今風になるとでも思っているのであろうか。
そもそも念仏をなんで今風にしなければならないのかが良くわからないが。
このセンでいくと誰でも親しみやすい法会は『カジュアル法会』、有名デザイナーの作った袈裟は『クチュール袈裟』などとでもいうのだろうか。
いっそのことテクノミュージックを鳴らして踊りまくり『念仏レイブ』とか『念仏パーティー』とかにしてはどうか。
『クチュール袈裟』を着てビジュアル系な化粧をしたカリスマ坊主が念仏を唱えながらオールナイトでDJするんである。
時々スクラッチも入れて「ナナナンミョウ!ナナナンミョウ!ホー!ホー!ホーレンゲキョウ!ビートビートビートディス!」とかやるんである。
かっこえぇー…。
トランスミュージックと念仏の生むトランスの合わせ技で結構ハイになれるかもしれない。


それにしてもこれが早朝だったら『モーニング念仏』なのだろうか。
もれなくトーストとコーヒーが付いてくるのである。
勿論一度お供えしてから食すのである。
だからトーストがちょっと線香臭くなるかもしれないが、それも御利益のひとつだ。
そしてデザートは和スイーツの代表、蓮の形をした落雁である。
おいこら「どうせ砂糖の固まりだろ」とか言ってコーヒーに入れるんじゃない!


そして『ミッドナイト念仏』が映画化されると『ナイト・オブ・ザ・リビング・念仏』『ドーン・オブ・ザ・念仏』『デイ・オブ・ザ・念仏』の”念仏三部作”としてスプラッタマニアの喜ぶ映画となるのである。
墓場が舞台だしな。
棺桶からはオバQの格好をした西川のりおが出てくるのはお約束である。
やはり『ドーン・オブ・ザ・念仏』では『ゾンビ』のショッピングモールに対抗してここは日本的に量販店ドンキホーテに立て篭もってゾンビを撃退するのであろうか。
しかし立て篭もりたくない場所だよなドンキホーテ
ごちゃごちゃしてるし。
問題は日本は火葬にしてしまうからゾンビ映画が成り立たないということだな。
困ったものである。