9ですよ!9ですよ!

会社での話。
事務所のK君が電話を受けたのである。
ちなみにK君は小熊のようにプクプクした体型の目がクリッとした優しげな若者である。
さてK君、電話を受けて先方と暫く話していたが、なにやらうちの別会社の電話番号を連呼しているのである。
「XXXのXXXXです。」
「いや、XXXのXXXXです。」
「だから、XXXのXXXXです!」
「いやあの、XXXのXXXXです!!」
…どうも先方が電話が聞き取り辛いようだ。
そしてそのうち、
「いや、2じゃなくて9です。」
「あの、だから、2じゃなくて9ですよ。」
「あのね、ええと、2じゃなくて9ですって!」
「いやいやいや、2じゃなくて9ですってば!!」
と連呼し始めたのである。
「2」と「9」でどう聞き間違うのか謎であるが、なにしろ全く聞こえてないようなんである。
そのうち、
「9ですよ9!9です!9、9!」
とキューキューキューキュー言い出す始末。
お前はおばけのQ太郎か。
これぞまさに汲々としている様子…などとオヤジギャグの一つも出てくるものである。(ありゃりゃ…)


電話が終わってゼイゼイ肩で息をしているK君にどうしたんだ?と訊いてみると、どうも耳が恐ろしく遠いおじいちゃんだったらしい。
しかもこちらが電話番号を教えていてもお構いなく自分の話を続けて聞いてくれないのだとか。
さらにこれじゃああかん、というので今度は一緒にいたらしいおばあちゃんに替わってもらったらしいのだが、このおばあちゃんも輪をかけて耳の遠い方で…。
K君ご苦労さん…。