渋いオヤヂさまたちの群れ

この間ちょっと出掛けて、茶なんぞ飲もうと思って喫茶店に入っていたのであった。
土曜日の朝8時過ぎではあったが、出勤らしいサラリーマンの方も見受けられる。
皆さんスーツにトレンチコート姿のオヤジさまばかりであったが、新聞の広げ方も煙草を燻らすポーズもどうにもキマっていて渋いのである。
特別カッコイイとかオシャレとかではなく、何か長い歳月を経て形を成していった盆栽のごとき渋さ。
なんだか苔まで生していそうなその面持ち。
いいっすねえ。
渋いっすねえ。
皆さん文芸映画の何気ない一シーンのエキストラに出してもいいぐらい、自然で嫌味のない雰囲気を醸し出していたのであった。
いやあ、サラリーマンたるものこのぐらい極めたいものデス。
翻って我が会社の偉い方々などを頭に思い浮かべてみると…。
うーん…文芸映画というよりは東映ヤクザ映画…。
または火曜サスペンスの一番最初に殺られる被害者役…。
そしてあの方はその真犯人…。
ホビット庄の住人みたいな方もいるし…。
妖怪大戦争』に出ていたとしか思えない方もいるし…。
あの方にいたっては『エルム街の悪夢』のフレディそっくりだし…。
しかも皆さんノーメークでOK…。
あ、いや、バラエティ豊か、って事ですよ、皆さん良い方達ですよ、ええ、ええ、ホント、素敵な方たちですともハイ(唐突なフォロー)。