野菜だより 高山なおみ

野菜だより

野菜だより

昔は残業帰りで遅く帰ってきても夕食は自分で作ったものですが、最近はどうもそんな按配にも行きません。以前よりニクタイテキセーシンテキに疲れちゃってるのかもしれない。オレがよく「ジャンクフードばかり食べている」などと自分を卑下しているのは、そういうことをちゃんとやらなくなったなあ、生活乱れているなあ、という戒めが半分あります。アパート帰ってきてもやることが結構あったりして、とても食事作っているどころではない。まあ、「やること」ってぇのは『日記の更新』とか『酒に溺れる』とか、なんだか益体無しなことばかりなのですが。ダメねえ…。
そもそも一人暮らしも長くなり多分これからも一人なんだろうなあ、などと我が身の行く末を鑑みてみるときに、自分の作る食事のあまりのレパートリーの狭さと偏り、それと年齢も年齢なので若い頃と同じ物を食べられないようになって来ているので、作る食事も少し考えなければダメだろうなあ、とは思っていたのです。なんかしょっぱい話ですが。
この本ではスーパーでいつでも安く手にはいるような野菜を普通の一般家庭でありふれた調味料を使って簡単に作って美味しく食べよう、というものです。非常にシンプルなレシピが多く、女性が読んだら「こんなのよく作ってる」なんていうありふれたものが殆どでしょう。だからオレのような男がきちんと読んで作るための本だと思います。
それと巻末の「野菜カレンダー」が嬉しいですね。旬の野菜なんてよく言いますが、オレのような男と言うのはそういうものもよく知ってなかったりするし、そもそも昨今の食材流通はいつでもどんな食材でもお店に並んでいて、それはそれで便利なのですが季節感というものが無くなっている部分もありますね。それと当然と言えば当然ですが季節の野菜の方が滋養の含有率が高いものであるというのはよく言われている事ですね。
オレは女性がする料理の話というのが好きで、○○を作って美味しかったとか、失敗したとかいう話題がリアルの会話でもネットなんかでも触れられているときちんと聞き入ってしまいます。オレはそんなもの作ったことないし、凄いなあ、と単純に感嘆しているのです。で、自分もそのぐらい作れればいいんだがなあ、とか思いながらね。