カンニングの思い出づくり

カンニングの思い出づくり [DVD]

カンニングの思い出づくり [DVD]

カンニングを初めて見た時は呆然としたなあ。ネタなんか何にもやらないで竹山が一人でぶち切れながら己のルサンチマンをぶちまけてるのよ。これは計算なのか?素なのか?ってまあ素の訳はないんだけど、それまでのお笑いトークの予定調和を完全に破壊した所が凄かった。その時に観たお笑い番組の他のお笑いと明らかに異質なんだよ。他のお笑いが霞んで見えたもん。カンニングのパフォーマンスにはこれでいつまで持つんだろう?続けられるんだろう?という変な関心もあるな。その辺は連中も判ってるみたいで、「もうこのキャラ飽きた!」とかほざいていたけれど、いや、逆に破壊された予定調和がまたもや予定調和になるのは、それはそれでいいんじゃない?こういうタイプの芸はいつまでも続けられるものではないし芸人寿命も短くするだろうけど、いいんだよ、そんな先のことなんか考えないで。単なるTVタレントでしかないサラリーマンみたいなお笑い芸人のなかにこういうのがいないと、つまらないもん。
DVDのほうはぬるい企画が多くてとっても残念なんだけど、これはスタッフがカンニングのことを判ってないってことなんだろうなあ。
それにしても竹山も中島も、ホント貧乏臭くてオレいいなあ。アイドルみたいなお笑いはとりあえずいらん。こういう馬鹿で駄目で汚れな連中が華を持つ、その瞬間がお笑いの醍醐味だと思う。まあしぶとく生き残ってください。