道産子ヲタク兄弟

以前ダウンタウンが《ナニワの浴衣兄弟》というコントをやっていたが、オレの場合、兄弟してヲタなのでさしずめ《道産子ヲタク兄弟》と言うことができるだろう。ちなみにいい歳こいて兄弟して嫁無しである。辛い人生である。
さて、オレの弟、まずサバゲーマニアであった。サバゲー、即ちサバイバル・ゲームである。セミオートマシンガンやアサルトサイフル、小銃などのモデルガンを本物であればちょっとした戦争が出来るほど取り揃え、休みともなると裏山に仲間達と繰り出して血で血を洗う銃撃戦を繰り広げていたのである。その徹底したミリタリーマニア振りはワードローブにも影響し、彼の持っている服は全部カーキ、オリーブ、迷彩といったサープラス物のみで占められているのである。一時は車はジープだったしな。(その仲間と言うのが実は本職の警官や自衛官で、弟は「さすがに本職とやっちゃ勝てるわきゃねーよ!」と漏らしていた。)
もう一つはちょっと公には書けないが、「ラジオライフ系」と言えばピンと来る人もいるだろう趣味を持っていた。Hacker、Crackerの類だな。(もうやってないからね!)
まあ、この兄にしてこの弟あり、と言うことだけは確かだ。
さてその弟だが、最近彼が生業としているのはプラモデルの組み立て販売である。ただ組み立てるだけではなく、塗装や改造まで行っているのだとか。改造を施すことによって、絶版になったプラモデルを再現し、プレミア価格をつけて売るのだそうだ。聞くと、例えば映画「マッドマックス2」の主人公が乗った車に似せて改造したプラモデルを、買い入れ5千円のものがオークションで最大5万円で売れるのだそうだ。改造後のモデル自体が絶版になっている為高値が付くのだと言う。
弟の部屋は現在、鋳型にする為の樹脂や溶剤が常備され、塗装用にはコンプレッサーとエアブラシ、塗装する際に換気をよくする為に部屋には専用のエアダクトが設置され、もはや工場のような有様だという話だ。量産は出来ないが手堅く生産しているのだと言う。もはや本職の域である。
そう、芸ではなく、ヲタは身を助けるのである。