正直すまんかった

いつも携帯電話を持ち歩かないオレに、さるガールフレンドの方から一言。「携帯持ち歩きなよ。メールとか出してあげるから。」ほう…女子からの携帯メール…。グフフ…。素敵じゃないか。嬉しいじゃないか。そしてその日からオレは当然のように携帯電話を持ち歩き始めたのである。え?携帯電話だろ?家に置いといてどうすんだよ。持ち歩くのが常識だろ!とそれまでの自分のことなどまるで無かったかのようにケータイを携帯するオレ。
そして仕事中、彼女からメールが来たのである。素敵じゃないか。嬉しいじゃないか。頭の中は既にお花畑である。チューリップとかなんかそういう花(それしか思いつかない想像力貧困なオレ)が咲き乱れているのである。よかった…。生きていてよかった…。と、さめざめと咽び泣くボケ男。
頭の中が温室状態になったオレは帰ってからいそいそとメールの返事を出す。
そして彼女とメッセ。「今日メールありがとう。とっても嬉しかった。」などと顔に似合わず可愛い事を言いくさるオレ。しかし彼女は「私も嬉しかったけど…宛名の名前が違うんですけど。」
え。
ええ。
えええ。
どうやらオレ、違う女の名前を書いてメール送っちまったようなんです…。
「ごめんよー…」「…サイテー…」
言い訳の余地など無い。サイテー男である。
しかも友人にさりげなく相談したら口元を歪め冷たい目で「バーカ バーカ バーカ」と嘲られる始末。
呆けが始まってるんです…。もうしません…。日記で謝ります…。許してください…。