冷凍パン

写真のパンがそうなんですが、東京では《デンマーク》という名で売られているのを見た、という方がいました。パイ風のパン生地をクルクル巻いて円盤状にしたもので、上に溶かした砂糖がかけられていた。幼稚園児だった頃のオレのお気に入りのパンであった。巻かれた生地を外側からクルクル巻きほぐしながら食べるのが好きでしたね。今で言うデニッシュ・ペストリーみたいなもんだったんでしょうか。
ところでちいちゃいガキのオレはこのパンの事を《冷凍パン》と呼んでたんですね。…何なんでしょうね?多分パイ生地のお菓子やパンなど見た事が無かったオレは、よく知っているアンパンやジャムパンと違って微妙にサクッとした歯ざわりのこのパンは、きっと一度冷凍して水分を飛ばして作ったんだ!と思ったんでしょうか。なにしろ幼稚園児の考える事ですから。いや、それとも、またもや親に「このパンはね、冷凍して作るから《冷凍パン》なのよ。」と騙され、まんまと信じてしまったんでしょうか。
ちょっと前どこかのコンビニで売られていたのを見かけたんですが、その時でさえ、「あ、《冷凍パン》だ。」と素直に思ってしまったもんなあ。
ちなみに「デニッシュ・ペストリー」とは《デンマーク風ペストリー》のことだそうです。…もちろん冷凍とは何の関係もありません。

ペストリーとは、油脂の多いパイ状の生地でつくった菓子パンのことをいいます。砂糖・油脂・卵をたっぷり入れた生地に、バターやマーガリンを挟み込み、パイのように何層にも折り込んでつくります。このパンの発祥はオーストリアのウィーンですが、それがデンマークに伝わり、現在のようにより完成されたかたちになりました。デンマークのペストリーということからデニッシュペストリーと呼ばれています。
 ちなみにデンマーク本国ではこのパンを「ウィーンのパン」を意味するヴィエナブロートと呼び、オーストリアではコペンハーゲナーと呼んでいます。
http://www.yamazakipan.co.jp/special/library/main4.html#q43