- アーティスト: Daddy G
- 出版社/メーカー: K7
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: CD
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マッシヴ・アタックの出自であるイギリス、ブリストルはかつて港町として栄え、ジャマイカからの移民も少なくなかったと言う。マッシヴの音楽のバック・ボーンにあるレゲエスタイルのダビーな音はこの辺の異文化交流にあるのだろうが、さすがに曇天の国だけあって例えレゲエでもどこかどんよりと重く暗い旋律になってしまう所が面白い。
ただ、レゲエという音楽はワールド・ミュージックとして一括りにされてしまう事があるが、そのルーツはロック・ミュージックであり、そしてレボリューション・ミュージックなのだ。ふやけた楽園幻想に浸かったレイドバック・ミュージックではないのだ。レゲエの重いリズム・セクションを聴いてみると良い。ベースの地響きのような低音からは、鋼鉄の鈍器をブンブン振り回しているかのような暴力的な衝動とエネルギーを感じないか。リズム・ギターの金属的で乾いた音のカッティングからは、メロディやムードに流されない強靭な意志を感じないか。
今回のMixではスローでダウンテンポにはじまり、しだいにダビーで重いリズムが影のようにウネウネとうねりまくるダンス・チューンへと盛り上がってゆく。