オレとゲーム

いかんいかん!ゲームのし過ぎで左肩が上がらん!これぞ「ゲーム肩」!オレは左利きで、やるゲームはパソコンゲームなので、マウス握る左手に大ダメージ、マイナス1000ポイント、である。
そういえばちょっと前に「ゲーム脳の恐怖」とか云う本が話題になったが、はっきり言って現実認識が足りないよな。怖いのは断然ゲーム肩のほうだね。だってゲーム脳は痛くないがゲーム肩は痛いんである。という訳でゲーム肩の勝ちである。やった。
オレがそもそもゲームなんぞ始めたのは実はかなり遅いんですよ。インベーダー流行の頃は学生でしたが、完璧に無視してたし、その後のファミコンブームも興味が無かったですね。大体ゲームって馬鹿にしてましたね。頭悪い割には馬鹿真面目な高校生だったオレは、頭にアイパー当てた体育会系の連中がゲーム喫茶でつるんで熱中してる有様自体イヤだったもの。馬鹿が馬鹿を嫌う。あるいは貧乏人が貧乏人を嫌う。これを“近親憎悪”と呼ぶんですね。
オレがゲームを始めたのは自分の人生が無意味なもんだとやっと悟った20代の後半ですね。努力も向上心もオレがやったところでたかが知れてて、あとは死ぬまで暇つぶししかないんだろうな、と気付いたわけなんですね。というか当時鬱病持ちだったオレはがんばるほどドツボにはまって精神状態が破綻していき、まともな社会生活が送れないほど香ばしく*1マイルドな状況に陥ってましたね。文字通りドン詰まりでしたよ。暗夜航路ですよ。そんな時、弟がやっていたファミコンを触って嵌まってしまい、そしてオレにとってのAsylum=精神的避難所がこの時決定したんですね。ゲーム業界は丁度スーパーファミコンの発売で盛り上がっていた頃でした。
それからはスーファミのゲームを1週間で1本の割でクリアしているような生活に突入していましたね。最終的にはその頃出ているゲーム機は殆ど全て揃えましたよ。PCエンジンメガドライブもCDロムものまで集めてました。毎日楽しかったなあ。
しかしいろいろやってみるんですが、ファイナルファンタジーとかも本当に面白かったんですが、本当の意味で嵌まったのは「ダンジョンマスター」や「ウィザードリィ」といった海外パソコンゲームのコンシューマー移植ものだったんですよ。良し悪しがどうとかではなく、日本製のゲームと明らかにセンスが違うのが判るんですよ。ポップでファンシーな国産ゲームと比べ、海外のゲームはどこか突き放したような情け容赦なさを感じましたね。そして、「死」の概念が明確なんですよね。さらにリアリティ、ということに圧倒的にこだわっている。これら海外ゲームには憧れましたが、PCゲームからコンシューマーへの移植は時間が掛かる上、たいした本数も出ない。そんなんならいっそのことパソコン買っちゃえ、と思ったのが、そもそもオレがパソコン買うきっかけだったんですよ。
ただ、その頃ってWindows95もまだ発売されてなくて、PCゲームやろうと思ったらまずDOSから入っていかなくてはならなかったんですね。自分にDOS扱う自信が無かったので、Win95が出て、これに対応したゲームが出るまでパソコンを買うのはお預けでしたね。
そして満を持して買ったPCに最初にインストールしたゲームが「QUAKE」だったんですね。…楽しかったなあ。シュールに狂った異世界でグロテスクな化け物達と血と臓物を曝け出しあう戦い。
そしてそのあと出た「UNREAL」。凄かったです。モニターの向こうにもう一つの世界が広がっているかのような圧倒的な臨場感と何処までもリアルな風景。空を仰げば日の光に目を細めたし、草原では草を食む小動物に心和み、雪の山々では身が凍るような思いをし、洞窟では饐えた血や腐肉の臭いさえしてきそうで、そしてオレを殺す為に走りこんでくる異形の異星人の強力な体力には本当に恐怖を感じた。
今もそうですが、PCゲームってPC上でうまく走らない事が結構あり、その不具合を解決する為にあれこれ調べる事でパソコンを理解したって所がありますね。あと、PCゲーは発売時の最も高いスペックのPCで快適に動くように作られているので、長く使ってるパソコンだと動かないゲームが出てくるんですね。だからゲームの為にパソコン買い換えることが多かったですね。大体2年で買い換えてたもんなあ。2年もあればCPUの処理速度が倍以上になってますからね。今はCPU製造の精度が限界になっているらしく、インテルが4GCPUの製造を断念したって話を最近聞きましたね。モニターも、ナナオの17インチ使ってます。本当は19インチ欲しいんですが…。
という訳で、今日もまた、血煙と硝煙に満ちた殺戮の荒野に赴くオレなのであった。まあ、実は、ゲームの腕、ヘボいんだけどさ。

*1:「香ばしい」「いいにおいである」という意味の形容詞だが、オレは「きな臭い」「愚かな」といった意味合いの時に使う。(用例)「今回の会社の人事異動、なかなか香ばしいよね」「会員を勧誘するごとにキックバックがあるんだ。絶対儲かるんだ。へー。これはまた香ばしい仕事じゃない。」「北朝鮮できのこ雲観察?香ばしい話題だね。」「お前話題と言えばTVのCMとタレントのゴシップばかりだな。ホント香ばしい奴だよ。」