・河童の三平(全)・悪魔くん千年王国(全)・鬼太郎のお化け旅行・京極夏彦が選ぶ!水木しげるの奇妙な劇画集 / 水木しげる (ちくま文庫)

水木のマンガは朝日ソノラマから刊行されていた鬼太郎もの全巻と河童の三平悪魔くん、それに短編集などを揃えていたんですが、随分前に弟に全部あげてしまって手元に何にも残ってなかったんですよ。そうしたらまた読みたくなって、探してみるとちくま文庫から結構まとまって刊行されているのを発見、堪らず購入。
不思議と水木のマンガって歳取って来たほうがわかる部分が多いんだよなあ。実にシュルレアリズム絵画を研究してて、あとエルンストあたりのダダイズム絵画もきちんと拝借してるよなあ。幽玄の世界にはなぜかいつも「ぱわぁ〜〜ん」とかいう効果音が入ってるのは何故なんだろうなあ。
ホラー・オカルト漫画家ではあとムロタニツネ象*1、なんていい味出してたよなあ。この辺のシュルリアリズム趣味ってその後諸星大二郎に引き継がれていくんですね。

*1:知る人ぞ知るカルト漫画家、ですか。その割りに検索すると結構ヒットしますね。「地獄くん」もいいですが、「人形地獄」なんて、少女を催眠状態にして裸にひん剥いて人形に魂を閉じ込めるという大変エロい内容で、子供の頃読んでハァハァした思い出があります