リディック

観てきましたよー、「リディック」。初日第一回目、ゲトーーー!って感じです。
ストーリー:全宇宙の生命を“浄化”の名の元に破滅させ「アンダー・バース」と呼ばれる世界への量子的跳躍を目論む航宙戦闘狂信国家ネクロモンガー。彼等の破壊と殺戮と暴虐をとめる術はこの宇宙に何一つ存在しなかった。そう、人類共栄星域一のお尋ね者、宇宙史始まって以来の犯罪者、リディックが現れるまでは!!
ヴィン・ディーゼル主演。あと、007のM役のジュディ・デンチ、ROTRのエオメル役のカール・アーバンが出演しています。
いやー、オープニングは楽しかったですね!「ひょっとして大傑作なのか!」とドキドキしましたね。クリス・フォスを彷彿とさせる超超巨大宇宙船が一つの惑星を蹂躙し殲滅する冷酷非道な様にはうっとりさせられました。そこへ現れる世紀の悪党リディックヴィン・ディーゼルも「体作りにはフランク・フラゼッタのイラストを参考にしたぜ」とのたまうほどSF全開状態!セットと衣装の雰囲気はリンチの「デューン」を思わせるような、ごつくて金属質で暗く陰鬱、そしてゴシック!一瞬永井豪の漫画まで思い出しました。ナチと古代ローマ帝国軍を合わせたようなネクロモンガー帝国と独裁者ロード・マーシャルは中世ヨーロッパの甲冑のごとき戦闘服といういでたちで、物語全体が神話のような、良く知られた史実や古典をSFのコスチュームでリニューアルして再話したみたいな雰囲気を持った映画になっていました。今風のサイバーさはゼロ。全体的に重々しく仰々しく物々しく作られていて、だんだん映画の金属的な質感に疲れてくるかも。抜けがない、というか爽快感がない、というか。
ストーリーは、膨大な宇宙史の一節を抜き出して語ってるような感じ。だから説明不足な用語やバックグラウンドストーリーが沢山出てくるんだけど、その辺は想像力で補えば問題ないかな。
最終的な評価としてはBプラスって感じかな。悪くないんだけど、制作費180億でこの完成度なら普通だろ。なんだろなー、何が足りないのかなーと思ったけど、やっぱり戦闘機のドッグ・ファイトみたいなスピーディーな場面の欠如か?全体的に暗いし。しかし、スペオペを久しぶりに見れるいい機会です。SWEP3も来年の5月ぐらいでアメリカ公開だって言うし、つなぎに観ておきましょう。
ところでリディックの前作に、同じ監督・俳優による「ピッチブラック」というやはりリディックが主人公のSF映画があったんですね。これはビデオで観たけどあんまり好きじゃなかったなあ。でもリディックの予習に観ておいてもいいかも。