最期の日々

オレは楽しくやっていたぜ お前らと一緒に /“タンゴ(Ver.)”JAGATARA
見飽きたやつらとおさらばするのさ /“でも・デモ・DEMO”JAGATARA

金曜で今の事務所を異動になる。でもこの日は、なんだか実感も無いまま一日を終えてしまった。たいした感慨も無く、寂しさも感じなかった。次の職場が問題の多いところで、オレはそっちの心配で一杯だったというのもある。
という訳で夜はオレの送別会なんであった。あと2人異動するんでオレだけって訳じゃないんだけどね。事務所のほとんどの方が来てくれた。皆さんありがとう。
ところで実は大人数で酒飲むのって苦手なんだよね。こういうのってあまり話したことの無い人なんかと一緒の席になっちゃったりするじゃないですか。そうするとオレの場合、過剰反応を起こしちゃって異常にテンション上げちゃうの。なんかやんないと駄目なのかなーという気分になっちゃうの。誰も何も、なんかやれ、なんて言わないのにね。可笑しいよね。
そんな訳でオレの送別会なのに歌(アカペラ)と踊り(アドリブ)を披露したオレはバカ野郎ですか。
あとは大体来てくれた女子達にべったりくっついて喋ってました。皆さん、このエロオヤジも今日までですよ。なぜかK嬢の事を訊かれる事が多かった。結局2人はどうなったの?だからオレは惚れてるんですが向こうは友達だって言い張ってます、と正直に教えてあげた。というかこれ以上のことは訊かないでくれ。オレも辛いんだ。Kさんの事好きだって言うならなんでいつもいろんな女の子にデレデレしてたんですか?とまで言われてしまいました。なぜなら男は愛の狩人だからさ。女性と話している時にはオレには「存在の耐えられないない軽さ」の時のダニエル・デイ=ルイスが取り憑いているんだ。心の中はブライアン・フェリー状態だしな。オレにとってのマザー・オブ・パールを探しているんだよ。例え顔はテツ&トモの丸顔のほうだとしてもだよ。というか結局よくいるエロオヤジってだけだけどな。
2次会は一波乱あったが(オレのせい)忘れることにしよう。酔っ払いってイヤネ。
終電車でアパートに戻る。
K嬢からメールが入っている。
「おつかれさまでした。」
……
ありがとう、ありがとう、ありがとう。