オレはジョン・カーペンターが好きだ。つうかホラー映画が好きだ。

映画「クリスティーン」のDVDを買ったので久しぶりに再見しました。
クリスティーン [DVD]
邪悪なものの乗り移った車に魅せられ、破滅してゆく少年を描いた映画。監督ジョン・カーペンター、原作スティーブン・キング。不吉さや不気味さは伝わってくるんだが、サスペンスが無いのよ。ドキドキしない。悪魔の車に悪ガキが何人殺されようとどうでもいいし。ホラーにありがちなショッキングなシーンなどもあまり無い。車が自己再生するシーンは面白かったけどね。最初ネクラで地味だった少年が車に出会うことでどんどん垢抜けて格好よくなってゆく描写がよかったな。最後は悲劇なんだけど。青春ホラーとして観るべきなんでしょう。ところで、車って基本的に前進後進しかできないのに何で皆車の進行方向に逃げて追っかけられるのでしょう。横に逃げればいいんじゃないかと思うんですが。(それは言わない約束ですか…)
ジョン・カーペンターって物凄く好きな監督なんだが、基本的にダラダラ撮っちゃう人なんだよなあ。アクションとかおざなりだし。映画の展開ノロいし。でもなぜ好きかと言うとやっぱりこの独特の冷ややかな雰囲気がいいんだな(暗くは無いんだよね)。どの映画も絶対2回3回観たくなってしまう。こりゃ駄作だ、と思ってもまた観てしまう。
一番好きな作品はやっぱり「遊星からの物体X」。コレ最高です。あのグジャグジャした生き物!見てるこっちの脳までグジャグジャになりそうな悪魔的な造形とサスペンス!あと「ニューヨーク1997」も「エスケープ・フロムL.A.」もいい。あの主人公のスネークって、やっぱりメタルギアに影響与えたのかな。一番ホラーらしいのはクトゥルー神話を題材にした「マウス・オブ・マッドネス」。これも展開のテンポがよく、不吉な雰囲気がグングン迫ってくる佳作だったー。
しかし、一番の問題作は「ゼイリブ」、これでしょう。

ゼイリブ [DVD]
この映画のテーマって、詰まるところ「この社会にはぶっ殺していい奴等が居る、さあ皆殺しだ!」ってことでしょう。実は連中は皆エイリアンなんだ!ってことなんですが、それが”電波”でやられた妄想だって証明も無いでしょ。だから、この映画、見方を変えると、基地外が自分をヒーローだと妄想して街の住民をブチ殺しまくるって映画にも見えるんだよね。そして、エイリアンでも人間でもいいけど、取り合えずブチ殺すべき相手を次々にブチ殺してく主人公に完全感情移入して、ブチ殺す快感と爽快感が体を走るんだよねえ。途中から「もっとやれ!」とか言いながらゲラゲラ笑って観てたもん。正直ヤバイ映画でしたよ「ゼイリブ」は!
ホラー映画話はまたやりたいと思います。