ベン・ワット主催、”Buzzin' Fly”レーベルからのニューアルバム

  • Buzzin' Fly, Vol. 3 / Ben Watt

Buzzin Fly 3 Mixed By Ben Watt

Buzzin Fly 3 Mixed By Ben Watt

  • Buzzin' Fly, Vol. 4 / Ben Watt

Buzzin Fly 4 Mixed By Ben Watt

Buzzin Fly 4 Mixed By Ben Watt

EBTGのベン・ワットがEBTG休止中に立ち上げたクラブミュージック・レーベル、『Buzzin' Fly』からリリースされたDJMIXシリーズの3、4作目。DJは勿論ベン・ワット。
『Buzzin' Fly』のVol. 1は相当好きなアルバムだった。ベン・ワットの音楽にも通じる控えめだがどこか淋しげな叙情に満ちた音は、ハウス・ミュージックというフォーマットの中でも彼らしさを全く失っていないMIXとして仕上がっていた。汗や熱気を感じさせるダンサンブルなものというよりも、淡々としたリズムの中から浮かび上がってくる美しく哀感のこもったメロディが心に迫ってくるダンス・アルバムだった。Vol. 2ではイントロからある若者の一日を描写した語りがぽつぽつと挟み込まれ、クラブで踊り朝を迎えそしてまた日常へと戻ってゆく、イギリス地方都市に住むありふれた若者の生活を追った物語のようにさえ感じた。
この3、4作目でもその雰囲気は健在で、日差しの少ない国で久方ぶりの陽光をささやかに楽しむ人々のような、熱狂ではなくどこか一歩引いたようなリズムのダンスミュージックが展開される。派手ではないがじんわりと沁みてくる音。比べるなら、Vol. 3はこれまでのMIXアルバムの中でもよりエモーショナルに感じたし、Vol. 4はよりエレクトロニカ寄りのクールさを感じた。最近のお気に入りのアルバムです。

最近聴いたCD

Fabric 34 (Ocrd)

Fabric 34 (Ocrd)

ロンドンの老舗クラブ FabricからリリースされているDJMIXシリーズの最新作を手掛けるのはドイツの女性テクノ・アーチスト、エレン・エイリアン。WIREで何度か来日しており、その時聴いた感じではそれほど強い印象が無かったのですが、このDJMIXでは空間の広がりを感じさせる音作りと、ニューウェーブっぽいどんよりとした暗い雰囲気が実に良くて、一発でファンになってしまいました。クライマックスにトム・ヨークを持ってくる所もツボであった。

Fuse Presents

Fuse Presents

ベルギーのテクノレーベル《MUSIC MAN》がリリースしているDJMIXシリーズ《FUSE》の最新作はドイツのミニマル・テックハウスDJ、スティーブ・バグ。クールで計算されたMIXはPCによるデジタル・エディットの賜物らしい。

  • Back Of Beyond / NU:TONE

バック・オブ・ビヨンド

バック・オブ・ビヨンド

ホスピタル・レコードで活躍するドラムンベース・アーチスト、ニュー・トーンの2ndアルバム。前作も疾走するリズムとメロディが素晴らしいアルバムだったが、今作はさらにポップに展開、ソウルフルなヴォーカル曲もあり、D&Bファンのみに止まらない万人受けするアルバムに仕上がっている。

  • Doc Scott Presents Hidden Rooms, Vol. 3

Doc Scott

Doc Scott

古くからドラムンベースシーンで活躍するアーチスト、ドク・スコットの2001年にリリースされたアルバム。情報が無いんですが多分自らのレーベルのコンピレーションなんじゃないかな。

  • Mixed & Dispatched / TC1 & MC LOWQUI

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イギリスで活躍するブレイク・ビーツDJ、TC1がMC LOWQUIをフィーチャーしてリリースされたアルバム。DISPATCHレーベルからの選曲。

  • Rumble In The Jungle / V.A.

Soul Jazz Records Presents Runble in Jungle

Soul Jazz Records Presents Runble in Jungle

ドラムンベースの前身であるジャングルのヒット曲を集めたコンピレーション。オレもブレイクビーツはジャングルの頃から聴いていましたが、今聴いても全然古さを感じさせない下世話で泥臭くてパワフルな音は格別です。