BOOK

遂に人類滅亡。そして……/『七人のイヴ II』

■七人のイヴ II / ニール・スティーヴンスン 月が七つに分裂した日から二年がたった。無数の月の破片の落下“ハード・レイン”による地球滅亡の危機に、人類という種を残すため、宇宙ステーションを核とした“クラウド・アーク”が急造され、選ばれた若者たちと…

カピバラ写真集『かぴばら』でまたもや和む

■かぴばら/岩合光昭 おっとり癒し系といわれるカピバラは、トリが頭や背中に乗っても素知らぬ顔。パラグアイカイマンとも仲良しです。鼻まで水に浸かって泳いだり、水草をムシャムシャ食べたり、泥んこになったり、親子で寄り添って眠ったり…… ところが、天…

橋本治『国家を考えてみよう』『福沢諭吉の『学問のすゝめ』』を読んだ

■国家を考えてみよう/橋本治 「国家」は「誰かえらい人のもの」ではなく「国民のもの」で「みんなのもの」だということをこの際はっきりさせておかなくてはなりません。そうでないと、うっかりだまされるなんてことになります。とはいえ、実際のところ「国…

『リアルサイズ古生物図鑑』を読んだよー

■古生物のサイズが実感できる! リアルサイズ古生物図鑑 古生代編/土屋健(著)群馬県自然史博物館(監修) 大人が楽しめる、超リアルなビジュアルブックの第一弾です。古生物……その姿を見るだけでワクワク、ドキドキ。古生物の図鑑は、眺めているだけでも楽…

椎名誠の『旅先のオバケ』を読んだ

■旅先のオバケ/椎名誠 「旅の多い人生だ。世界各国、日本各地。ホテルや旅館などの恵まれた寝場所だけでなく、原野やジャングルなどでも寝なければならない」(本文より)真冬のロシアのホテルで遭遇した信じられないホラー体験、モンゴルのゲルにやってき…

人類滅亡の日まであと2年。/『七人のイヴ Ⅰ』

■七人のイヴ Ⅰ / ニール・スティーヴンスン 突如、月が七つに分裂した!原因は不明だったが、その月のかけらがやがて指数関数的に衝突を繰り返し、二年後には無数の隕石となって地球に落ちると判明する。その結果、数千年続く灼熱地獄“ハード・レイン”が起こ…

宇宙の彼方からやってくる謎の通信の正体とは /『へびつかい座ホットライン』

■へびつかい座ホットライン / ジョン・ヴァーリイ 外宇宙から侵入した謎の物体によって地球を破壊された人類は、水星、金星、月、火星など八つの植民地で、ふたたび独自の文明を築きあげていた。その発展は、へびつかい座70番星の方向から超タイトビームで…

太陽超新星化兵器による宇宙規模のジェノサイドを描くスパイSF作品 / 『アイアン・サンライズ』

■アイアン・サンライズ / チャールズ・ストロス ウェンズデイ、16歳、オールド・ニューファンドランド・フォーの住人。彼女は暗い廊下を必死で逃げていた、執拗に追う怖るべき魔犬をふりきり、避難船にたどり着くために。あんな死体や謎の書類なんて見つけ…

サイバーパンク+ハードボイルド+近未来イスラーム世界SF『重力が衰えるとき』

■重力が衰えるとき/ジョージ・アレック・エフィンジャー おれの名はマリード。アラブの犯罪都市ブーダイーンの一匹狼。小づかい稼ぎに探偵仕事も引きうける。今日もロシア人の男から、行方不明の息子を捜せという依頼。それなのに、依頼人が目の前で撃ち殺…

『里山奇談 めぐりゆく物語』が発売されたので頼まれてもいないのにオレの里山奇談を語ってみる

■里山奇談 めぐりゆく物語/coco、日高トモキチ、玉川数 "里山奇談集"第2弾 coco、日高トモキチ、玉川数氏らによる"里山奇談集"第2弾『里山奇談 巡りゆく物語』が発売された。前作ファンとしては当然嬉しいが、第2弾が出るとは前作が相当好評を持って迎え入…

最近読んだ本あれこれ・橋本治と椎名誠

■たとえ世界が終わっても ──その先の日本を生きる君たちへ/橋本治 たとえ世界が終わっても ──その先の日本を生きる君たちへ (集英社新書) 作者: 橋本治 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2017/02/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る “イ…

最近読んだ本あれこれ

■アレフ/J・L・ボルヘス アレフ (岩波文庫) 作者: J.L.ボルヘス,鼓直 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/02/17 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る 途方もない博識と巧緻をきわめたプロット、極度に凝縮された文体ゆえに、〈知の工匠…

映画『地球に落ちてきた男』のスチール写真集が発売

■David Bowie : The Man Who Fell to Earth Taschenといえば良質なアートを安価な美術書で提供する出版社で、オレもたまにアート本を購入していたが、そのTaschenからボウイの、しかも映画『地球に落ちてきた男』のアートブックがつい最近出されていたとは知…

日本合衆国vsナチスドイツのロボット大戦!!/『メカ・サムライ・エンパイア』

■メカ・サムライ・エンパイア/ピーター・トライアス 大日本帝国が統治するアメリカ西海岸の「日本合衆国」。両親をテロで失った不二本誠は、巨大ロボット兵器「メカ」のパイロットを志望していたが、そのための士官学校入試で失敗する。だが彼は、思わぬこ…

『スタートボタンを押してください ゲームSF傑作選』

『紙の動物園』のケン・リュウ、『All You Need Is Kill』の桜坂洋、『火星の人』のアンディ・ウィアーら、現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞受賞作家たちが、ビデオゲームと小説の新たな可能性に挑む。本邦初訳10編を含…

現代中国SFアンソロジー『折りたたみ北京』が最高に面白い

■折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー / ケン・リュウ編 北京、異形の都市。この街は貧富の差により三層のスペースに分割され、24時間ごとに世界が回転・交替し、建物は空間に折りたたまれていく。緻密にして巨大なルービックキューブ型都市の社会と文化…

髙山龍智 著『反骨のブッダ』を読んだ

■反骨のブッダ――インドによみがえる本来の仏教・日本人が知らなかった仏教の真髄 / 髙山龍智 オレは全くの無宗教であり、これからも信仰を持つ予定は全くないにもかかわらず、「宗教」それ自体には興味がある。世には仏教・キリスト教・イスラム教・ヒンド…

最近読んだ本

最近、というかここ半年ぐらいの間に読んだ本の覚え書き。 ■リアリティのダンス / アレハンドロ・ホドロフスキー リアリティのダンス 作者: アレハンドロ・ホドロフスキー,青木健史 出版社/メーカー: 文遊社 発売日: 2012/10/25 メディア: 単行本 クリック:…

貧しく汚らしくこすからいインド~『インドぢる』と『ぢるぢる旅行記』

■インドぢる / ねこぢるy 引っ越しをしたとき、この際だからと読まなくなった本や漫画を結構な量処分したが、逆に「これだけは捨てられないな」と思った作家の本も幾つかあった。漫画家では、諸星大二郎、花輪和一、そしてねこぢるの作品である。オレにと…

『火星の人』アンディー・ウィアーによる新作長編SF『アルテミス』

■アルテミス (上)(下) / アンディー・ウィアー 人類初の月面都市アルテミス―直径500メートルのスペースに建造された5つのドームに2000人の住民が生活するこの都市で、合法/非合法の品物を運ぶポーターとして暮らす女性ジャズ・バシャラは、大物実業家のトロ…

グラフィック・デザイナー集団【MONDO】による映画ポスター作品集『MONDO 映画ポスターアート集』

スター・ウォーズからアベンジャーズ、タランティーノ、エドガー・ライト作品まで。“MONDO" オフィシャル映画ポスター集!世界中の映画ファン、映画製作者から愛され、絶大な人気を誇る"MONDO" で制作・販売されたレアなポスター約300 枚を一挙公開。 「モン…

ゾンビ+狂ったAI+ボーイミーツガール+スペースオペラ=『イルミナエ・ファイル』

■イルミナエ・ファイル / エイミー・カウフマン、ジェイ・クリストフ ケイディが恋人エズラと別れた日、宇宙船団により彼らが住む辺境の惑星は侵攻を受けた。星際企業戦争に巻きこまれたのだ。 人々は3隻の宇宙船で脱出をはかるが、最寄りのジャンプステー…

スタニスラフ・レムのデビュー作収録『主の変容病院・挑発』を読んだ

■主の変容病院・挑発/スタニスラフ・レム 友人との再会から、青年医師ステファンは、煉瓦塀に周囲をかこまれ、丘の頂に屹立する、ビェジーニェツのとある病院に勤務することになる。そこ、「主の変容病院」では、奇怪な精神と嗜好を有する医師と患者たちが…

『ブレードランナー』『エイリアン2』に参加したシド・ミードのSF映画コンセプトアートの数々~『シド・ミード ムービーアート』

シド・ミードといえばなんといっても『ブレードランナー』のコンセプト・アートを描いた男として名を馳せるが、彼は他にも『スタートレック』『2010年』『エイリアン2』など数々のSF映画作品においてそのアイディアを提供している。さらに、ついこの間公開さ…

『ミスター・メルセデス』続編となるキングのミステリー長編『ファインダーズ・キーパーズ』

■ファインダーズ・キーパーズ(上)(下)/スティーヴン・キング 少年ピートが川岸で掘り出したのは札束と革張りのノートが詰まったトランクだった。父が暴走車によって障害を負ったピートの家では、毎晩のように両親がお金をめぐって喧嘩をしていた。このお金…

『ブルー・マーズ』~200年に渡る火星テラフォーミングの歴史を描く畢生のSF大作、遂に完結

■ブルー・マーズ(上)(下) / キム・スタンリー・ロビンソン 地球の治安部隊は火星の軌道上にまで撤退し、無血革命は成功するかに思われた。だが和平交渉中、過激な一分派が宇宙エレヴェーターに攻撃を開始する。第一次火星革命の悪夢が繰り返されてしまうの…

ロシアの収容所の町を巡る親子3代の物語〜『五月の雪』

■五月の雪 / クセニヤ・メルニク 目を細めると、今も白い雪山が見える――。米国注目のロシア系移民作家が描く、切なくも美しい9篇の物語。同じ飛行機に乗りあわせたサッカー選手からのデートの誘い。幼少期の親友からの二十年ぶりの連絡。最愛の相手と死別し…

知覚の扉の彼方〜『アルクトゥールスへの旅』デイヴィッド・リンゼイ著

地球外の惑星アルクトゥルスの天地開闢にまで遡る善と悪との一大闘争史を巡る恐るべき宇宙ファンタジー。C.S.ルイス等に巨大な影響を与えた、真に想像力の奇跡と言いうる幻想の大遍歴譚。 この作品は随分昔、サンリオSF文庫で出ていたのを買って読んだ覚え…

不思議に彩られた里山への畏怖と畏敬〜『里山奇談』

■里山奇談 / coco、日高トモキチ、玉川数 オレは海育ちのせいか、山にはちょっとした憧れがあった。オレが18まで住んでいた北海道の漁港の町は、三方を寒流の海に囲まれ、それこそいつでも飽きるほど海を眺められたが、これが山となると、せいぜい小高い丘程…

地図で紐解く世界の不思議〜『世界不思議地図 THE WONDER MAPS』

■世界不思議地図 THE WONDER MAPS / 佐藤健寿 『クレイジージャーニー』(TBS系)で話題沸騰!『奇界遺産』写真家・佐藤健寿による親子で楽しめる奇妙なワールド・ガイド 未確認生物から超古代遺跡、都市伝説から少数民族まで──世界各地の“奇妙なもの"を撮り続…