2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

無慈悲で強大なる力と"真正さ"との戦い〜映画『われらが背きし者』

■われらが背きし者 (監督:スザンナ・ホワイト 2016年イギリス映画) 『裏切りのサーカス』(2011)、『誰よりも狙われた男』(2013)の原作者として知られるジョン・ル・カレの、新たな映画化作品が公開される、というからこれは観に行かねばなるまいと思ったの…

公開直前レヴュー:神と宗教の本質に迫るインド映画最大のヒット作『pk』を君は観たか?

■pk (監督:ラージクマール・ヒラーニ 2014年インド映画) (※この記事は2015年5月8日に更新した神と宗教の本質に迫る2014年度インド映画最大のヒット作『pk』を君は観たか? - メモリの藻屑、記憶領域のゴミを元に、内容を多少変えてお送りしています) I.…

ボウイ曲ミュージカル『ラザルス』のCDを聴きながら亡きボウイを偲ぶ秋。

2016年1月、アルバム『★』の発表2日後に、この世を去ったデヴィッド・ボウイ。『★』からのセカンド・シングル「LAZARUS」と同名のミュージカル作品が、NY、ニューヨーク・シアター・ワークショップにて2015年12月~1月の間上演、デヴィッド・ボウイとエンダ・…

公開40年目にして初めて発売されたボウイ主演映画『地球に落ちてきた男』のサントラ

そう、映画『地球に落ちてきた男』は稀代の傑作である。かつてオレ的SF映画ベストテン! - メモリの藻屑、記憶領域のゴミというブログ記事を書いた時も、この作品を第一位に推したぐらいだ。異星からやってきた男の孤独を描くこの物語は、同時にアメリカとい…

7人の人質!7時間の猶予!〜映画『7 Hours to Go !』

■7 Hours to Go ! (監督:ソウラブ・ヴァルマ 2016年インド映画) なんだか、チープなインド映画が観たかったのである。昨今のインド映画業界で流行っている、シリアスを気取った実録モノや、国粋主義的な作風に、かなり辟易してきた、というのがあったのだ…

ブロードウェイ・ミュージカル『キンキー・ブーツ』を観に行った

先日は相方さんと二人で渋谷シアター・オーブで公演中のブロードウェイ・ミュージカル『キンキー・ブーツ』を観に行きました。 もともとこのミュージカル、2005年に公開されたイギリス・アメリカ合作映画『キンキー・ブーツ』を元にして作られています。舞台とな…

スター・トレック新作は仲間同士の絆を描くアツい物語だった!〜映画『スター・トレック BEYOND』

■スター・トレック BEYOND (監督:ジャスティン・リン 2016年アメリカ映画) 『宇宙大作戦』のリブート作品群「ケルヴィン・タイムライン」シリーズの第3作『スター・トレック BEYOND』が公開されたので早速観てきました。……とはいえ、最初はそれほど期待し…

地獄のメキシコ麻薬戦争を描く『犬の力』続編小説『ザ・カルテル』

■ザ・カルテル(上)(下) / ドン・ウィンズロウ 麻薬王アダン・バレーラが脱獄した。30年にわたる血と暴力の果てにもぎとった静寂も束の間、身を潜めるDEA捜査官アート・ケラーの首には法外な賞金が賭けられた。玉座に返り咲いた麻薬王は、血なまぐさい抗争を…

インドのお下劣3人組、幽霊屋敷で大騒ぎ!?〜映画『Great Grand Masti』

■Great Grand Masti (監督インドラ・クマール 2016年インド映画) 「ドスケベしかない。俺たちにはもう、ドスケベしかないんだ」と言ったかどうかは分かりませんが、ドスケベお下劣3人組がとことん下ネタギャグを連発するというひたすらしょうもないMastiシ…

映画『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』と『X-コンタクト』が面白かったのでちょっくら駄文をしたためる

■映画『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』は悲嘆と喪失を乗り越えようとする少女の物語だった ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ (監督:トッド・ストラウス=シュルソン 2015年アメリカ映画) この映画、タイトルだけだとまんまホラー映画なんです…

あのギアーズが帰ってきた!『Gears Of War 4』 (XboxOne) (PC)

Xbox360を所有することの最大の幸せ、それは『Gears Of War』がプレイ出来ることであった。要するにSONYのコンシューマー機じゃプレイできないってことだ!Xbox360では3作のシリーズが発売され、トリロジーとして一応の終幕を迎えたが、後に外伝『Gears Of W…

おうおうおう!「GANTZ」の大阪死闘編フルCG映画『GANTZ:O』だおうおうおう!

■GANTZ:O (監督:川村泰 2016年日本映画) 奥浩哉作の残虐不条理SFアクションコミック『GANTZ』がフルCGで映画化されるという。『GANTZ』。おお、好きなコミックだったね。奥浩哉の新作『いぬやしき』もちゃんと読んでるよ。でもアニメとか実写映画は興味湧…

4人組女性ロック・バンド、ウォーペイントがとても素晴らしい。

いつもエレクトロニック・ミュージックの音楽配信で利用しているサイト「Bleep」では少数ではあるがインディーズ・ロックも配信されている。しかしロック・ミュージックを見限って早数十年、インディーズ・ジャンルはことさら試聴するわけでもなく無視してい…

最近聴いたエレクトロニック・ミュージック 

■For Those Of You Who Have Never (And Also Those Who Have) / Huerco S. For Those Of You Who Have Never (And Also Those Who Have)アーティスト: Huerco S.出版社/メーカー: Proibito Records発売日: 2016/06/10メディア: MP3 ダウンロードこの商品を…

迫力怒涛のキリングフィールド!〜映画『13時間 ベンガジの秘密の兵士』

■13時間 ベンガジの秘密の兵士 (監督:監督マイケル・ベイ 2016年アメリカ映画) 「マイケル・ベイのノンフィクション軍事ドラマ!」というだけでも一瞬「は?」と思ったし、「マイケル・ベイだけど日本未公開!」と聞いて「へ?」とも思ったし、さらに「相…

ジェイソン・ボーンとCIAが永遠にイチャイチャするシリーズ最新作『ジェイソン・ボーン』!

■ジェイソン・ボーン (監督:ポール・グリーングラス 2016年アメリカ映画) あの「ジェイソン・ボーン」シリーズが復活するという。「ジェイソン・ボーン」シリーズとは記憶を喪った殺し屋がCIAと凄まじい戦いを繰り広げるアクション作品である。これまで『…

本日開催!インド映画祭IFFJ上映作品はこんな監督が撮っている!

東京ではいよいよ本日オープニングイベントの開催される「インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン IFFJ2016」ですが、皆さんはもうどの作品を観に行くか決められたでしょうか?このブログでも今週頭から単発映画レヴュー、IFFJ紹介、女優紹介、男…

開催直前!インド映画祭IFFJ上映作品にはこんな男優たちが勢揃いだ!

いよいよ近付いてきたIFFJ開催ですが、今日は前回の「IFFJ女優篇」に続き「IFFJ男優篇」をお送りしてみたいと思います。しかし今回はおっさんと野郎ばかりなので女優篇の時ほどやる気が起きずかなり適当な事しか書いていません。それと今回も殆どの写真はIFF…

開催直前!インド映画祭IFFJ上映作品には見目麗しい女優さんが勢揃いだ!

インド女優はインド映画の華。というわけで昨日に引き続きお送りする「インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン2016」記事は、IFFJ上映作品に出演なさっている華々しいインド女優の皆様を紹介してみたいと思います。なお、殆どの写真は出演作品のもの…

開催直前!インド映画祭IFFJはこれが観たい!

■インド映画の祭典なんだ! 今年も「IFFJ / インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン」の季節がやってまいりました。このIFFJ、日本未公開のホットでスパイシーなインド映画最新作をお腹いっぱい観られる!という映画祭なんですな。もちろん日本語…

IFFJ先行レビュー:ボンベイ裏社会を生きた男の栄光と没落〜映画『ボンベイ・ベルベット』

■ボンベイ・ベルベット (原題:Bombay Velvet) (監督:アヌラーグ・カシュヤプ 2015年インド映画) 一人のチンピラがいた。彼の夢は、大物になることだった。一人の女がいた。彼女の夢は、歌手になることだった。そして二人は出会う。頽廃の都ボンベイで、…