2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ボンベイな映画を3作観た〜『Bombay』『Salaam Bombay!』『Bombay Talkies』

"ボンベイ"は現在ムンバイと呼ばれているインド最大の都市の旧称だ。インド亜大陸の西海岸に位置し、映画産業が盛んなことから"ボリウッド"という言葉の元ともなっている。今回はこの旧称ボンベイの名を冠した3作のインド映画、『Bombay』『Salaam Bombay!』…

ボンベイ連続爆弾テロ事件を描くセミ・ドキュメンタリー〜映画 『Black Friday』

■Black Friday (監督:アヌラーグ・カシュヤプ 2007年インド映画) 映画『Black Friday』はインドで実際に起こった連続爆破テロ事件の全貌を追うセミ・ドキュメント作品だ。主演はケー・ケー・メーナン、それとチョイ役でナワーズッディーン・シッディーキ…

ボンベイ闇社会に翻弄される兄弟の愛と確執〜映画『Parinda』

■Parinda (監督:ヴィドゥ・ヴィノード・チョープラー 1989年インド映画) 『Parinda』は貧しい生い立ちに生まれ、一人はマフィアに、一人は一般人へと成長した二人の兄弟の愛と確執を描くノワール・ムービーである。主演は『24 -TWENTY FOUR-』『ミッショ…

狂おしき情念の果てに〜映画『Gangster』

■Gangster (監督:アヌラーグ・バス 2006年インド映画) 2006年公開のインド映画『Gangster』はギャングの情婦と三角関係になってしまった男を描くサスペンス・スリラーだ。副題に『A Love Story』とつけられており、愛の狭間で狂おしく揺れる男女の情念とそ…

ジジババ怖い!〜映画『ヴィジット』

■ヴィジット (監督:M・ナイト・シャマラン 2015年アメリカ映画) ■シャマラン映画を劇場で初めて観た 実はシャマラン映画を一度も劇場で観たことがない。あの『シックス・センス』からウィル・スミスのオレ様映画『アフター・アース』まで、ほとんど全ての…

国境を越え迷子の少女を送り届ける男の物語〜サルマン・カーン主演映画『Bajrangi Bhaijaan』

■Bajrangi Bhaijaan (監督:カビール・カーン 2015年インド映画) ■迷子の少女を救え! 迷子になってインドに取り残されちゃったパキスタン人少女を、とっても人のいいおっさんがパキスタンの生家に届けるため大奮闘しちゃう!?というとっても”はあとうお…

パンドラの箱がもたらす災禍〜バンドデシネ『オリュンポス』

■オリュンポス / ジェフ・ジョンズ&クリス・グリミンガー (著), ブッチ・ガイス (イラスト) 大学のプログラムを終え、エーゲ海でダイビングを満喫する考古学部教授ゲイル・ウォーカーと彼女の学生たち―ブレント、レベッカ、サラ―は、海底から年代物の壷を引…

最近ダラ観したDVDやらBlu-rayやら

■ジュピター (監督:ラリー・ウォシャウスキー、アンディー・ウォシャウスキー 2015年アメリカ映画) ジュピター ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント…

秋の久正人祭り開催中

行楽の秋、食欲の秋、芸術の秋と秋にはいろんな楽しみがありますが、忘れちゃいけない久正人の秋!なんと久正人のコミック作品3作がこの秋にドドッ!!と発売されたのですよ!いやあオレも長年漫画を読み続けてきましたが、一人の漫画家の新作コミックが一度…

殺して殺して殺しまくったれ!〜映画『ジョン・ウィック』

■ジョン・ウィック (監督:チャド・スタエルスキ 2014年アメリカ映画) ■ぶっ殺しまくりなんだ! 暴漢に愛犬を殺されたキアヌ・リーブス扮するジョン・ウィックさんという方が、復讐を胸にとにかく敵を殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺しまく…

最新日本公開インド映画を網羅した『インド映画完全ガイド』が発売されたのであなたは読むがいいのです。

■インド映画完全ガイド マサラムービーから新感覚インド映画へ / 松岡環(監修・編)夏目美雪+佐野亨(編集) ◎"マサラ・ムービー"?"新感覚派"? 「インド映画キテルらしいけど、興味はあるけどどんな映画あるか分かんないし、どれが面白いか分かんないし、…

最近聴いたエレクトロニック・ミュージックその他

◆Music Complete / New Order Music Complete[ボーナストラック収録 / 国内盤] (TRCP200)アーティスト: New Order,ニュー・オーダー出版社/メーカー: TRAFFIC / MUTE発売日: 2015/09/23メディア: CDこの商品を含むブログ (3件) を見るNew Orederによる9枚目…

最近読んだコミック/『誰でもないところからの眺め』『孤独のグルメ(2)』『プリニウス(3)』『監獄学園(18)』

■誰でもないところからの眺め / いがらしみきお 誰でもないところからの眺め作者: いがらしみきお出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2015/09/11メディア: コミックこの商品を含むブログ (3件) を見る 人間やめますか? それとも生き物やめますか? 生存本能を…

IFFJ/インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン2015で『ラムリーラ』と『バン・バン!』を観た

■(老体に鞭打ち)5時間ハシゴしてきたIFFJ 先日12日の祝日はヒューマントラストシネマ渋谷で開催されている「IFFJ(インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン)2015」に行って参りました。 IFFJは「インドと日本で映画の共通プラットフォームを提…

【インド名作映画週間その5】深い幻想に彩られたある踊り子の悲恋の物語〜映画『Pakeezah』

■Pakeezah (監督:カマール・アムローヒー 1971年インド映画) 【インド名作映画週間】と銘打って何作かのインド古典名作映画を観たが、その中で最も感銘を受けたのが実はこの『Pakeezah』だ。ムガル朝時代の北インドを舞台に、親子2代に渡り身分違いの恋に…

【インド名作映画週間その4】インド映画史に燦然と輝く超弩級の歴史絵巻〜映画『Mughal-e-Azam』

■Mughal-e-Azam (監督:カリームッディーン・アースィフ 1960年インド映画) ムガル!ムガル!ムガル!映画『Mughal-e-Azam』は16〜19世紀後半までインド亜大陸を支配した偉大なるムガル帝国の、ある一時代を描いた大歴史巨編である。なにしろなにからなにま…

【インド名作映画週間その3】『Sholay』『Guide』

■盗賊に襲われた村を救え!マサラ・ウェスタン・ムービー『Sholay』! Sholay (監督:ラーメーシュ・シッピー 1975年インド映画) インドで最も有名な映画は何か?というとまずこの『Sholay』が挙げられるのだという。1975年に公開され空前絶後の大ヒットと…

【インド名作映画週間その2】『Amar Akbar Anthony』『Deewaar』

■固い絆で結ばれた、俺たちインドの3兄弟!〜映画『Amar Akbar Anthony』 Amar Akbar Anthony (監督:マンモーハン・デサイ 1977年インド映画) 悪党のたくらみにより一家離散してしまった父母、そして3人の兄弟が時を経て再び巡り合い、最後に3兄弟が悪党…

【インド名作映画週間その1】『Mother India』『Pyaasa』

■苦難の人生を力強く生きるインドの母〜映画『Mother India』 Mother India (監督:メーブーブ・カーン 1957年インド映画) 1957年に公開され、インドの古典的名作として絶大なる評価を受ける映画『Mother India』は、インドの農村に嫁入りした一人の女の苦…

【インド名作映画週間】WEBサイト「Timeout London」の選ぶインド映画ベスト10作品を観る

インド映画も新しい作品はだいたい観たので、そろそろ古い名作といったものを観てみようかと思ったわけである。しかし"名作"と呼ばれる作品とはどういったものなのだろう?例えば一般的に「世界の名画ベスト10」だの「100」だのといったものがあっても、それ…

V8ヒャッハー!ゲーム『マッドマックス』で爆走なんだッ!?

ゲーム版『マッドマックス』が発売されたので既にマッドがマックスな状態でプレイしている。ヒャッハーッ! ところで映画『マッドマックス 怒りのデスロード』で膨大なファンを得たこのシリーズだが、今『マッドマックス』といえば「V8!V8!V8!」なのだろ…

ブサメン男の不可能な恋の行方〜映画『Pyaar Impossible!』

■Pyaar Impossible! (監督:ジュガル・ハンスラージ 2010年インド映画) 『Dhoom』シリーズで愛嬌のあるブサメン、アリーを演じて一部で絶大なる人気を誇る(?)ウダイ・チョープラが主演をはったラブ・コメディです。今回ウダイが演じるのはイケテないブサ…

エスコート・ボーイになったらウハウハだったッ!?〜映画『Desi Boyz』

■Desi Boyz (監督:ローヒット・ダーワン 2011年インド映画) 不況で職を失った二人の男が切羽詰ってエスコート・ボーイ(出張ホスト)を始めたら、引く手あまたでウハウハ状態だったが!?という2011年公開のコメディ作品です。主演はアクシャイ・クマール…