崩壊したアメリカの大地を少女とロボットが往くグラフィック・ノベル『エレクトリック・ステイト』

■エレクトリック・ステイト/シモン・ストーレンハーグ 1997年、無人機ドローンによる戦争で荒廃し、ニューロキャスターで接続された人びとの脳間意識によって未知なる段階に到達した世界が広がるアメリカ。10代の少女ミシェルと、おもちゃの黄色いロボット…

映画『メン・イン・ブラック:インターナショナル 』はやっぱりひたすらお気楽なB級SF作品だった

■メン・イン・ブラック:インターナショナル (監督:F・ゲイリー・グレイ 2019年アメリカ映画) 『M.I.B.(メン・イン・ブラック)』シリーズ第4弾『M.I.B.:インターナショナル』が公開されたというので観に行ったのだ。 シリーズは1作目が1997年公開…

地獄で生きるということ/映画『暁に祈れ』

■暁に祈れ (監督:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール 2018年アメリカ・イギリス・フランス・中国映画) なんだかとんでもなく物凄い映画を観てしまったのでざっくり紹介したい。タイトルは『暁に祈れ』、米英中仏合作のドラマだ。 どんなとっかかりでこの作…

アストリアス『大統領閣下/グアテマラ伝説集』を読んだ(ラテンアメリカ文学)

■大統領閣下 グアテマラ伝説集/アストリアス 先日読んだイサベル・アジェンデの『精霊たちの家』がたいそう面白かったのでもう少しラテンアメリカ文学を読んでみるべえかと思い手にしたのがグアテマラの作家、ミゲル・アンヘル・アストリアスによる『大統領…

つれづれゲーム日記:『Titan Quest(タイタンクエスト)』の巻

■Titan Quest(タイタンクエスト)(PS4/Xbox One/Nintendo Switch/PC) 「ハクスラが欲しいか」ある夜オレが惰眠をむさぼる布団の枕元にゲームの神が降りてきてこう言ったのである。寝惚け眼でオレは答えた。「ハクスラっすか。いいっすねえ。アレとかコレ…

アジアン・ビューティーの活躍するアクション映画3作/『ハイ・フォン:ママは元ギャング』『MARIA マリア』『ジャイアント・チリペッパー』

■ハイ・フォン:ママは元ギャング (監督:レ・ヴァン・キエ 2019年ベトナム映画) 「アジアン・ビューティーの活躍するアクション映画3作」というタイトルで今回紹介する映画3作、まず最初はベトナム映画『ハイ・フォン:ママは元ギャング』。 主人公の名は…

映画『クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅』はマジカル・ミラクル・ミステリー・ツアーだった!?

■クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅 (監督:ケン・スコット 2018年フランス・アメリカ・ベルギー・シンガポール・インド映画) 今日紹介するのは2018年製作でつい最近日本でも公開された『クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅』とい…

『きっと、うまくいく』『PK』の監督ラージクマール・ヒラニによる最新作『SANJU/サンジュ』

■SANJU/サンジュ (監督:ラージクマール・ヒラニ 2018年インド映画) (この記事は2018年12月22日に更新した記事「『きっと、うまくいく』『PK』の監督ラージクマール・ヒラニによる新作伝記映画『Sanju』」を日本公開に合わせ内容を少々変更してお送りして…

ブチ切れ除雪作業員の復讐大作戦!?/映画『スノー・ロワイヤル』

■スノー・ロワイヤル (監督:ハンス・ペテル・モランド 2019年アメリカ映画) 麻薬売買にまつわる事件に巻き込まれ殺された息子の敵を討つため、一人のオッサンが立ち上がる!という映画『スノー・ロワイヤル』でございます。 息子を殺された親父というのを…

インドと共に歩んできた男の60年に渡る愛と苦闘/映画『Bharat』

■Bharat (監督:アリー・アッバース・ ザファル 2019年インド映画) 激動の近代インド史と共に生きてきた男がいた。彼の名はバーラト。映画『Bharat』は印パ独立から21世紀初頭にかけ、流転し続けるインドの歴史と寄り添うように生きた一人の男の、愛と苦闘…

寓話的な物語と深化した映像美を誇るインド歴史大作 / 映画『パドマーワト 女神の誕生』

■パドマーワト 女神の誕生 (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 2018年インド映画) (この記事は2018年1月29日更新の拙ブログ記事「寓話的な物語と深化した映像美を誇る歴史大作 / 映画『Padmaavat』」を映画日本公開に合わせ内容を一部変更して更…

京極夏彦の『今昔百鬼拾遺 河童』を読んだ

■今昔百鬼拾遺 河童/京極夏彦 昭和29年、夏。複雑に蛇行する夷隅川水系に、次々と奇妙な水死体が浮かんだ。3体目発見の報せを受けた科学雑誌「稀譚月報」の記者・中禅寺敦子は、薔薇十字探偵社の益田が調査中の模造宝石事件との関連を探るべく現地に向かっ…

映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』はまあまあだったかな

■ゴジラ キング・オブ・モンスターズ (監督:マイケル・ドハティ 2019年アメリカ映画) ■オレとゴジラ 怪獣が好きだった。ウルトラマンやウルトラセブンの、円谷怪獣が好きだった。怪獣が好き過ぎて、当時小学校にまだ上がっていない年齢なのにもかかわらず…

『ゲーム・オブ・スローンズ』原作者ジョージ・R・R・マーティンの『ナイトフライヤー』はエゲツナイSF短編集だったッ!?

■ナイトフライヤー/ジョージ・R・R・マーティン 最近のアメリカTVドラマで最大の話題となったのは『ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)』最終章の公開でしょう。いやー『GOT』、オレも大好きなシリーズでしてねえ、一応シーズン7までは観てるんだが最終章であ…

ショーン・タン最新作のタイトルはなんと『セミ』?

■セミ/ショーン・タン 「絵本作家」といえばオレがまず最初に思い浮かべるのがこのショーン・タンである。まあ他の絵本作家を知らないという事もあるが(オイ)。絵本作家、ではあるが、ショーン・タンの描く作品は「大人の絵本」とでも呼ぶべきものである。…

地獄は愉快なアミューズメント・パーク/映画『神と共に 第一章:罪と罰』

神と共に 第一章:罪と罰 (監督:キム・ヨンファ 2018年韓国映画) 人命救助中に命を落とした消防士ジャホンの前に現れた3人の男女。彼らは冥界で裁判を受けることになるジャホンの弁護士と護衛者だった!彼らに随行し地獄の7つの裁判を受けることになるジ…

リー・ペリー・アルバムの落ち穂拾いをやっていた

1年近くリー・ペリーの作品をしつこく収集してきたのだが、重要作というのはもう殆どコレクションしてしまい、あとは目に付いた作品を評価は気にせず行き当たりばったりに購入するようになってきた。まあ落ち穂拾いである。ただしリー・ペリー作品なのでつま…

つれづれゲーム日記:『ストリートファイターV アーケードエディション』の巻

■ストリートファイターV アーケードエディション (PS4) その場末のバーには倦怠と疲労が染みついたかのような饐えた空気が漂っていた。外からは激しさを増した雨音がかすかに聞こえてくる。照明を落とした店の中で客はカウンターの男ただ一人。中年を過ぎ…

最近聴いたレゲエやらダブやらロックステディやら

■Consider Yourself / The Inturns Consider Yourself [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRPS086) アーティスト: The Inturns 出版社/メーカー: Beat Records / Pressure Sounds 発売日: 2015/01/31 メディア: CD この商品を含むブログ (1件) を見る Channel On…

京極夏彦の『今昔百鬼拾遺 鬼』を読んだ

■今昔百鬼拾遺 鬼/京極夏彦 「先祖代代、片倉家の女は殺される定めだとか。しかも、斬り殺されるんだと云う話でした」昭和29年3月、駒澤野球場周辺で発生した連続通り魔・「昭和の辻斬り事件」。七人目の被害者・片倉ハル子は自らの死を予見するような発言…

ペット・ショップ・ボーイズのライブ2CD+Blu-ray+DVDアルバム『Inner Sanctum』

■Inner Sanctum / Pet Shop Boys こないだの4月1日に観に行ったペット・ショップ・ボーイズ日本武道館公演『PET SHOP BOYS The Super Tour』がとってもよかったので、最近発売された彼らのライブ作品『Inner Sanctum』を早速購入しちゃったオレである。 この…

最近読んだコミックなどなど

■映像研には手を出すな!(1)~(4)/大童澄瞳 アニメーション制作に打ち込む3人の女子高生を主人公としたコミック、ついこの間4巻が出たのを期に今回意を決してまとめ読みしたのだが、いやあ評判にたがわず実に楽しい作品だった。 3人の主人公はそれぞれ「設…

とっても素朴なカピバラ絵本『カピバラのせいかつ』ミケーラ・ファブリ著

■カピバラのせいかつ/ミケーラ・ファブリ オレはカピバラ好きである。カピバラのいる動物園は関東なら殆ど行き尽くしあまつさえリピートし、さらにカピバラ見たさに関西、四国まで出掛けたほどだ。次のターゲットは九州、ゆくゆくは台湾のカピバラ動物園を…

ヘルボーイ最終章『ヘルボーイ・イン・ヘル:誰が為に鐘は鳴る』

■ヘルボーイ・イン・ヘル:誰が為に鐘は鳴る/マイク・ミニョーラ 血の女王との死闘の果てに地獄へと堕ちたヘルボーイは、忌まわしき血の絆を断ち切りながら煉獄に足を進める。だがその旅は、間もなく終焉を迎えようとしていた。その行き着く先とは…。1994年…

中国SF作家による短編集『郝景芳(ハオ・ジンファン)短篇集』を読んだ

■郝景芳(ハオ・ジンファン)短篇集/郝景芳 SFと詩的な視覚表現の融合。中国社会と現代都市の奇想天外な投影。ヒューゴー賞受賞「北京―折りたたみの都市」ほか、社会格差や高齢化、エネルギー資源、医療問題、都市生活者のストレスなど、中国社会を映しだす…

地球を宇宙の彼方に飛ばしちゃう!?ネトフリで中国SF『流浪の地球』を観た!

■流浪の地球 (監督:フラント・グォ 2019年中国映画) この『流浪の地球』、今年公開されたばかりの中国製作によるSF映画なんですが、なんと製作費に50億円にのぼる巨費を掛け、公開されるやいなや大ヒットを記録、興行収入がひと月で760億円を突破した、と…

GWカピバラ旅行:雨降りの那須どうぶつ王国篇!

この連休は相方さんと二人、またもやカピバラを見に!「那須どうぶつ王国」へ行ってきました! とはいえ、10連休の半分を悪天候に悩まされていたこのGW、出掛けたこの日も結構な雨降りだったうえに山の上にある動物園という事もあって気温が10度を下回り、な…

ゴールデンウィークの反省:今年は10連休!?

という訳で今年のゴールデンウィークの反省なんぞを致したいと思います。なんといっても今年は10連休!?前代未聞の休みの長さに気が遠くなりそうでしたね。大人になってから夏休みや正月休みでもこんなに休んだこと無いですよ。まあ20代の頃ニートだったん…

『ボヘミアン・ラプソディ』を今頃やっと観た

■ボヘミアン・ラプソディ (監督:ブライアン・シンガー 2018年アメリカ映画) 去年公開され大ヒットしたあの話題作『ボヘミアン・ラプソディ』がディスクになったんでオレもやっと観た。ディスクリリース早くね?と思ったんだが劇場でつい最近まで上演され…

死んだ目のジャッキーがひたひたとテロリストの背後に迫る映画『ザ・フォーリナー/復讐者』

■ザ・フォーリナー/復讐者 (監督:マーティン・キャンベル 2017年アメリカ・イギリス・中国映画) ジャッキー・チェンが爆弾テロで娘を亡くした父親を演じ、テロリストとの壮絶な戦いに突入してゆくという映画『ザ・フォリナー/復讐者』です。 まずこの映…